赤ちゃんの頭の形矯正

赤ちゃんの頭の形矯正

斜頭症/短頭症/絶壁頭/長頭症の矯正(マッサージ施術)

ここでは頭の形の矯正について専門的に書いていきます。
流し読みされても構いませんが「構造学」の理論を知るとより安心して施術を受けて頂けると思います。
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1、頭蓋冠について

頭蓋骨は大きく頭蓋冠と頭蓋底に分けて矯正を考えます。
(頭蓋骨は脳頭蓋と顔面頭蓋に分けるのが一般的ですが、頭蓋変形では脳頭蓋を主に対象としており、この脳頭蓋を2つに分けると頭蓋冠と頭蓋底になるのです。)
赤ちゃんの頭蓋骨の特徴は、骨や軟骨が大人と比べると弾力があり柔らかくなっています。
また、脳の成長しやすくするために骨と骨の間に隙間があります。
それに骨の数も大人より多く、大人は頭蓋冠を前頭骨、左右の頭頂骨、左右の側頭骨及び後頭骨の6つで形成しますが、乳児の場合は前頭骨が左右に分かれており、また側頭骨の形成が進んでいない関係で左右の前頭骨、左右の頭頂骨及び後頭骨の5つで形成されています。
こういった理由から頭蓋骨の成長に伴い施術方法、施術方向などに大きな違いが生じるのです。


1) 学建書院『小児の口腔科学 第3版』よりイラストを引用

2 頭蓋冠が歪む理由(病的なものを除く)

頭蓋冠を形成する骨と骨との間を縫合と言いますが、赤ちゃんの場合、ここは隙間となっていて呼吸や体位などによって動きを伴う事が知られており、斜頭症などはこの部分の“偏位”から変形が形成されていきます。
もう少し分かりやすく説明しますと、頭蓋冠には重力や頭自体の重さ、寝具などに接している部分に生じる抗重力により、応力という物体に作用する力が生じます。
この応力は分散したり集中する事によって頭蓋骨を変形させていきます。
特に縫合部分にはこの応力が集中しやすく、それにより斜頭症や短頭症と言った頭蓋変形を生じさせます。
この時、縫合には全て同じように応力が集中する訳ではなく、生まれた時の状況や寝具、寝方などにより集中の仕方が変わりそれにより形状が決定していくのです。


※応力により頭蓋骨が変形していく様子

実際にどう変化していくかをCT画像で見ていきたいと思います。
この写真は縫合の癒合を伴わない軽度?中等度右斜頭の生後10か月男児の3DCT画像です。
よく見られる平行四辺形変形を呈し右耳が前方に移動しているのが分かります。
そして環状縫合が写真の右斜め上方向に向かっているのが分かると思います。
これは応力により前頭骨が偏位しているからです。
頭蓋変形はこの縫合部分の偏位/変形から始まり、重度になるに従って骨そのものの変形が起こってきます。
一部のサイトで内圧により前頭骨が変形するとか頭蓋骨が撓んで変形するなどと書いていますが、それは縫合部分の偏位という要素を理解されていないから。
変形の過程を間違って理解していると施術事故の原因になるので注意が必要です。


※生後10か月男児。環状縫合が右斜め上に向かって偏位している 2)
2)AJR Volume 185, Issue 5 より引用

3 縫合(縫合線)の役割

なぜ縫合に応力が集中しやすいかというと、縫合(縫合線)の役割は頭蓋骨に加わった衝撃による応力を分散、緩衝と言った作用を担っているからです。
頭蓋骨への衝撃によるひずみの研究は人間ではできませんので動物実験を紹介したいと思いますが、加えられた衝撃は「縫合糸を横切って最大50%減少し、縫合線が頭蓋骨の動きを可能にするバネまたはヒンジのように機能した」事が証明されました。3)
これは縫合は赤ちゃんでなくても不動ではなく、衝撃時に縫合が動きを伴って衝撃吸収材として機能することを示しており、斜頭症が縫合部位での変形が大きくなる理由にもなります。

3) Journal of ZoologyVolume 235, Issue 2 p. 193-210

4 縫合は動くのか動かないのか

「3 縫合の役割」でも書きましたが縫合には動きがあります。
ただしその動きは関節のように目で見えるような大きなものではなく非常に微細な動きとなって「実際に感じることができる頭蓋の微妙な変動は、呼吸運動に由来するもの」と結論づけられています。4)
ただ、多くの方が言うように「息を吸い込んだら頭蓋が広がり息を吐くと頭蓋は収縮」とは真逆の動きをしており、「息を吸うとは頭蓋は締まり息を吐くと緩む」ようになっています。
斜頭症などの施術を行う際に、これを無視するとどうなるかというと、息を吸った際に圧力をかける訳ですから頭蓋の運動をかえって悪化させる事に繋がります。
この他、姿勢-頭蓋運動や強い衝撃を受けた際の頭蓋運動があり、姿勢による頭蓋運動もまた施術に利用する事ができます。

4) JSCC 2000,Vol1 P9-13

5 実際の施術について

① 必要な書類に記入をいただきます。

斜頭症などのお子さんは発達に問題が起こるケースは少なくなく、その関係で全ケースで発育チェックを行います。

② 計測などを行います。

お子さんの頭の状態に合わせて計測を行います。人により計測の内容は異なりますのでご容赦ください。

③ 頭の形の写真を撮ります。

写真はランドマーク(目印となるもの)を定めて写真を撮ります。
そうしないと施術前後の写真で比較が不正確なものになってしまうからです。
その写真を使い斜頭度や短頭度を計測します。
以前から説明していますがアプリ測定は同じ写真でも最大5%程の誤差が生じます。
これはレベルでいうと2ほど違う事になるので「べびきゅあ」ではアプリを使用しておりません。
尚、数百もの比較を行い病院測定と「べびきゅあ」での測定は大きく異なる結果にはなっておりません。

④ 頭蓋骨の模型を使い説明します。

イラストを描くなども行い少し分かりやすく説明するように心がけています。

⑤ 手による矯正を行います。

厚生労働省医事課に問い合わせたところ「変形に対する矯正術」を行えるのは医師、歯科医師そしてマッサージ師のみだそう。
「べびきゅあ」の院長はマッサージ師の資格を持ち、施術を行なっています。
圧力は50mmHg程度。
痛みを感じるような力ではありません。
赤ちゃんの呼吸に合わせてゆっくりと施術を行っていきます。
時間にして乳幼児だと10~20分ほど。
小学生以降は25分かからないほどです。
これ以上長いとかえって負担になる可能性があります。

⑥ 最後に家庭で行うマッサージやストレッチなどを月齢や症状などを考慮して指導していきます。

初診の方はここまででおよそ1時間掛からないくらい、2回目以降はお会計含めて30分ほどとなっています。

6 通われる頻度

通われる頻度は月に1回です。
実は週に1回とか週に3回来られても月に1回と期間あたりの改善度は変わりません。
例えば6か月で月に1回計6回と週に1回計26回での改善度はほぼ同じ。
そして10回通われたとした場合、月に1回で10か月掛けるのと週に1回2か月で比較すると成長誘導を使えるぶん、10か月かけた方が改善度は高くなります。
何より安定度(再変形のしにくさ)は月に1回の方が高い。
そう考えると週に1回と言うのはお客様からしたら何一つメリットがない事が分かります。
こういった理由から「べびきゅあ」では月に1回というペースで通って頂いているのです。
ただ、期間を空けるとまた元に戻ろうとする作用が働きますので状態が安定するまでは期間を空けすぎないようご注意ください。

7 料金

申込金 乳児:3,300円、幼児:4,400円、児童:5,500円、中学生以上:6,600円
施術費用 乳児 6,600円 幼児 8,800円 児童 11,000円 中学生以上 13,200円
指導料 11,000円(中学生以上は22,000円)
文書作成料 2,200円(紹介状やその他文書を発行した際にかかります)

※これは斜頭症の料金でその他の施術は各ページをご覧ください。注意事項は共通です。
※施術途中で料金区分が変更になった場合は新しい料金区分となります。(例:0歳児が1歳の誕生日を迎えた際は幼児料金となります)

※申込金及び指導料は初回のみ必要な費用です。
※上記料金は税込表示です。

お申し込みの際には「お申し込み方法」のページをお読み下さい。

8 斜頭症矯正の紹介

※クリックで拡大表示できます

斜頭症
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9 こんな間違った施術は受けないでください!

知識のなさから間違った施術を行い怪我をさせたり最悪死亡事故を起こしたケースもあります。
某損害保険会社の事故調査委員もしていた時の経験やケガさせられて相談に来られた方々の話しの中から代表的なケースを紹介します。

① 斜頸に対する整体などの施術

整体師という人たちは斜頸などを見るとつい揉みたくなるようです。
斜頸は放置していても75%が完全に良くなります。整体などの施術を行っても改善するのは75%。5)
これが意味するのは「斜頸の施術を行ったらこんなに良くなった!」と目にする事がありますが、その多くは放置していても良くなったケースが殆どと考えられます。
斜頸は整体などの施術を受ける事で悪化するケースも少なくない事から、斜頸に対する施術は今現在も“禁忌”とされています。
乳児の斜頸に対して整体などの施術をしてはいけません。
「べびきゅあ」ではお子様の首の構造がしっかりした頃も斜頸(首のかしげ)が残っている場合にのみ安全な運動法などを指導致します。

5) 整形外科と災害外科 第20巻第1号 P13-15

② こめかみのマッサージ

一部の方が斜頭症を改善するといって行っているものです。
ちころが、この近くに“前側頭泉門”があります。
「泉門を押してはいけない」
と聞いた事があると思いますが、当然、ここを押すとこめかみ凹んで変形します。
一度凹むと元には戻りませんがこれをされてかえって歪になったという方からの相談がとても多いです。
何より、そこには蝶形骨という骨があり、乳幼児期にこめかみが変形する事で成長と共に蝶篩骨軟骨結合などの成長に問題を引き起こす可能性を否定できません。

※こめかみが凹んでしまったケース

③ 目の窪み(眼窩)の施術

目の窪みは大人でも皮膚が薄く内出血しやすい場所として知られています。
その窪みに指を引っ掛けて上に持ち上げるような施術を行い前頭骨の出っ張りを解消するのを目的として行われています。
ところが残念な事にそういった施術をしても思ったほど前頭骨の動きは大した事がなく眼窩への負担だけが大きくなるという結果になります。
内出血だけではありません。
眼窩上孔と呼ばれる場所から出る神経を傷付けてしまったケースもあります。

④ 赤ちゃんの額を横にさする

ベビーマッサージでオイルを使う理由をご存知でしょうか?
赤ちゃんの皮膚は薄く、さするという機械的刺激に耐えられなく皮膚トラブルを引き起こすからです。
額の左右差を解消するのが目的なのでしょうか、赤ちゃんの額を一生懸命横方向にさする人がいます。
これを受けて皮膚トラブルを起こして内出血させたり首にも負担をかけてしまったケースを複数確認しています。
何より頭蓋骨を変形させてしまう事もあります。ご注意ください。

※左から右に摩っていた結果歪に変形してしまったケース

⑤ 赤ちゃんの首をいろいろ動かす

以前「ずんずん体操」なる施術で赤ちゃんが2人ほど亡くなっています。
他にも整体師施術により亡くなっている赤ちゃんがいるようですが、共通するのが首を動かす施術を行っていること。
確かに向きぐせは斜頭を悪化させ、また斜頭は向きぐせを悪化させるといった悪循環を生みますが、赤ちゃんの首の骨格はとてもゆるく下手に動かすと呼吸が止まってしまいます。
斜頸のマッサージは意味があまりない事が分かっていますが、そもそも赤ちゃんの首の施術自体その多くは意味がありません。

⑥ 強く頭を押す

頭の出っ張っているところを強く押してもそこが引っ込む事はありません。
ところが赤ちゃんを寝かせてその頭に体重を掛けて押し込もうとする施術があります。
赤ちゃんを殺す気ですか!?
大人に対する施術であっても骨折や奥歯が砕けたという事例が複数あります。
私の所に怪我をしたという相談がありそれがきっかけでそこを知ることになりました。
赤ちゃんの頭は柔らかく大人以上にデリケート。
非常に弱い力で十分に効果をあげられますので乱暴に見える施術には十分ご注意ください。

⑦ 口の中から斜頭症を矯正?

頭蓋骨は内側からの方が矯正しやすいーー
そんな事を言っている場所がありました。
通われた方の話だと、赤ちゃんの口の中に指を突っ込み何やら行っているそうです。
当然、嘔吐も多いいそうですが、それは改善する際の好転反応なんだそう。
嘔吐は指を入れる事による嘔吐反射であり好転反応なんかではありません。
頭蓋骨は大きく脳頭蓋と顔面頭蓋に分類され、脳頭蓋の変形が顔面頭蓋にまで影響を及ぼす事はありますが、これは顔面頭蓋の成長に悪影響を及ぼすから。
口の中は顔面頭蓋に分類され、そこに多少の刺激を加えても斜頭症の改善には影響を及ぼすことは考えにくい。
嘔吐物の誤嚥も考えられますのでご注意ください。

⑧ 縫合線を上からなぞる

額の中央を眉間から頭頂部までなぞると言う施術を行う場所があります。
それをすると赤ちゃんがリラックスして前頭部の出っ張りを解消できるーーと喧伝しています。
赤ちゃんの頭の中で押してはいけない場所が幾つかあります。
代表的な場所として「泉門」と「縫合線」があり、ここを押さえると凹んでしまうのです。
額の中央には前頭縫合と呼ばれる縫合線があります。
前述していますが、縫合線には隙間があり呼吸によって頭蓋骨が膨らんだり締まったりする頭蓋運動を起こす場所です。
そこをなぞったらどうなるか。
敢えて説明しなくても分かると思います。ご注意ください。

⑨ 遠隔治療?

コロナが始まった2020年にとある業者から「リモートワーク」をしないかという営業がありました。
施術行為をリモートワークで行うなんて滑稽な話だと思って聞いてみると、「遠隔治療というのを行えば良い」と言うではありませんか。
そにあたりのノウハウを教えますーと言うものでしたが当然「べびきゅあ」ではお断り致しました。
実はその辺りから「お祈りして??を治す」みたいなところが激増。
斜頭症の矯正でもそんなお店が存在しているようです。
他にも「斜頭症はお母さんの霊(もしくはスピリット)に問題がある」と言ったものも。
祈っても斜頭症は良くなりませんよ。

他にも、ここで紹介していない間違った施術があります。 その人が過去にどこで働いていたか、どう言った学会に所属しているか(どのような事を学んできたか)。 赤ちゃんに関係のないような所で働いていたり、国家資格を持っていても「変形の矯正」に必要な資格を持っていなかったり、それ以前に無資格だったり…… 確認されてから通われた方が無難だと思います。

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